豆柴の適正な餌の量

豆柴犬の餌の量っていったいどれぐらいあげればいいの?

当犬舎のホームページでもアクセスの多いページ キーワード 豆柴の餌の量 当犬舎の豆柴の餌の量を知って問い合わせしてくる人も後を絶ちません。

彼らは他の犬舎やペットショップで豆柴を購入していて以下のような発言をします。 Aさん「子犬期は洗濯洗剤計量スプーン半分程度の餌を与えると指導されましたがとんでもなく少ない量だったんですね」 Bさん「成犬でコーヒーカップ一杯程度が適量と聞きましたが少ないですよね?」 Cさん「前飼っていたチワワよりも少ない餌の量を指示されましたが少ないと思い100gほどあげていたのですが、体重が7キロあります。おおきいですか?」などなど。 Cさんはその犬の写真も一緒に送ってくれたのですが、太っているというよりは痩せ気味に見えますが7キロあるようです。

体高が大きいんですね。このページにたどり着いた人は自分の愛犬の餌の量に疑問を感じてたどり着いていると思います。生き物ですので正解はありませんが、下記を読んで考えてみてくださいね。

他犬舎の食事量

他犬舎で豆柴を購入した方が「子犬時期の餌の量は教えてもらったけど大きくなってゆくのにどれぐらい増やしてゆけばいいんだろう?」ペットショップでは「大きくさせないために控えめに与えてください」と言うけれど具体的な量は教えてくれない。ブリーダーに聞いても、「成犬ならコップ一杯程度という曖昧な指示しかしてもらえない・・・」 酷いところは成犬の一回の食事量「ヨーグルト10gと餌20g」を厳守しなさいと言われるところもあるようです。餌20gって洗濯洗剤のスプーン半分程度ですよ。 豆柴の餌の量やカロリーをずばりネット公開しているブリーダーって探しても見つかりませんよね? 豆柴のえさの量を科学的データに基づいて計算し、公表しているブリーダーは当犬舎ぐらいですよ。 食べさせる餌の量を公表できないという事はそもそも基本的な計算もせず適当に与えているか、大きくならないよう食事制限を指示しているので公表できないのでしょう。チワワより少ない餌ってどう考えても虐待です。

初めて犬を飼う方がブリーダーから購入する場合、ブリーダーの言う事は正しいと思いますよね。 その結果、食事制限をし早く豆柴を死なせてしまい、次の豆柴は他所で買おうとうちに来る方がいます。 上記の餌の量は早死にさせてしまった飼い主さんからお話を聞いておりますので間違いありません。ここでは出しませんが、証拠の書類も手に入れております。

海外のお客様へ

宝山荘では日本製の餌を豆柴に食べさせており、この先も同じ餌を与えていくことを前提に引き渡しの時に今後与えていく餌の量をお話ししています。“しかし、海外のお客様が同じ餌を手に入れることは難しいですよね。 餌が違えばエネルギー量も違いその餌によって適切な量は変わってきます。”犬は生き物なので個体差があり正解はありませんが、家族の一員となる以上、あなたの豆柴が長く健康に育つための適切な餌の量について、下記を参考に計算して餌を与えていってください。

一日に必要な餌の量

犬の餌の量には基本数値があります。オハイオ州立大学獣医学センターのデータを参考にご紹介します。

一日に必要なエネルギー量の求め方は犬の安静時エネルギー要求量(RER)×ライフステージ別係数

1. まずは安静時のエネルギー要求量(RER)を求めます。

RERの求め方 RER (kcal/day) = 70*WT(kg)*0.75

1.5kg→ 79
2.0kg→ 105
2.5kg→ 131
3.0kg→ 158
3.5kg→ 184
4.0kg→ 210
4.5kg→ 236
5.0kg→ 262
5.5kg→ 289
6.0kg→ 315

2. 先に求めたRERにライフステージ別係数をかける。

ライフステージ別係数

子犬(4か月未満) 3.0
子犬(4か月~12カ月) 2.0
成犬(避妊、去勢をしていない) 1.8
成犬(避妊、去勢をしている) 1.6
不活発/肥満傾向 1.4
減量が必要な犬 1.0

例)生後3か月で2キロの子犬 体重2キロの犬のRER→105 子犬(4か月未満)のライフステージ別係数→3 一日に必要なエネルギー量の求め方は次の通りでしたね。犬の安静時エネルギー要求量(RER)×ライフステージ別係数そこにRER105とライフステージ別係数を3を当てはめると、105×3=315kcal 1日に必要なエネルギー量は315kcal

315kcal/100gの餌の場合、1gあたりのカロリーは3.15kcal 一日に与える餌の量(g)は1日の必要エネルギー量割るカロリー(1g)で求められます。315÷3.15=100 となるので1日100g与えればいいという理論上の計算になります。

豆柴の成長段階の平均体重から1日の必要エネルギー量と餌の量を求めると

生後2ヶ月 1.5kg → 237kcal(75g)
生後3ヶ月 2.0kg → 315kcal(100g)
生後4ヶ月 2.5kg → 262kcal(83g)
生後5ヶ月 3.5kg → 368kcal(117g)
生後6ヶ月 4.0kg~4.5kg → 410cal~472kcal(130g~150g)
生後7ヶ月 5.0kg~6.0kg → 524kcal~630kcal(166g~200g)

しかし、計算通り生後3か月の子犬に100gの餌を与え続けると軟便傾向になってしまいます。 餌の量が多すぎると、消化不良のため便が緩くなりがちです。 その結果栄養摂取障害になることもあります。逆に成長期が過ぎた生後10か月(早い犬で6カ月ごろに成長期が終わる)の犬に成長期と同じ量の餌を与え続けると肥満傾向になります。また生後4か月では計算上は餌の量が生後3か月より減ってしまいます。そこで犬舎では経験に基づき下記のように平均化しています。

当犬舎の餌は315kcal/100gのものです。

犬舎平均 計算式上
生後2か月 1.5kg(70g程度) =237kcal(75g)
生後3か月 2.0kg(85g程度) =315kcal(100g)
生後4か月 2.5kg(100g程度) =262kcal(83g)
生後5か月 3.5kg(110g程度) =368kcal(117g)
生後6か月 4.0kg~4.5kg(120g~130g程度) =410kcal~472kcal(130g~150g)
生後7か月 5.0kg~6.0kg(140g~160g程度) =524kcal~630kcal(166g~200g)

ただこれは目安であり、運動量の違いや体質で多少の増減はあります。 この量でも日本国内の某有名フード等の犬の食事量目安表からカロリーベースで計算するとかなり多めになります。下記画像 上部は100gで384kcal 下部は100gで310kcal 当犬舎の餌は315kcalなので、有名フードの餌の量から見ても当犬舎の餌の量は多いといえます。

当犬舎の餌の量を参考に適切な量をしっかりと与えて食事制限せずに健康な豆柴を育てていってください。

以下如何に当犬舎の子犬が食事制限をされずに、しっかりと餌を食べて育っているかのお話です。

ブリーダーとの話 他犬舎のブリーダーに当犬舎の餌の量を教えたら「それが知れ渡ったらうちは食事制限していると言われてしまう!」とぼやかれたことがあります。私は「適切な餌の量で小さい豆柴作ればいいでしょ!」と言い返しましたが・・・その後寄り付かなくなりました。

交配依頼者との話

近年、将来の豆柴の交配を考え、当犬舎に相談に来る方も増えました。他犬舎の犬なので大きさなどの評価もしたくなってしまいます^^;当犬舎の豆柴の大きさを見てもらい、次に抱いてもらいます。 他犬舎でも同じような大きさの豆柴は沢山います。が、抱いてもらうと違いが分かります。当犬舎のワンコの方が重い。よく運動をしているので筋肉付いて重いのです。同じような大きさでも、骨密度が高く、筋肉質なので重くなります。“少ない餌で育った子は骨密度もなく、スポンジのように軽い。うちのワンコと遊ばせても瞬発力や加速力で劣り遊び負けています。”

“そして歯並びが悪すぎます。 歯の大きさは成長途中で決まります。本来の大きさに合わせた歯が生えますので、無理に小さな体ではまともな歯並びにはなりません。”ついでに餌の量を聞きます。

この2.3年の間に犬舎に連れてこられた他犬舎出身の豆柴に成犬で一日100g以上与えている方はいませんでした。(当犬舎では4か月の子犬に与えている餌の量が100gです)少ない方で成犬で一日40gだと言います。 一日40gと聞いたときは、「うちの離乳時期の子犬でも一日60gは食べますよ。成犬は3~3倍半は食べてます。」と答えました。するといかに少ない餌で育ててきたのか?という事に気が付いてくれます。そして涙されます。時には「うちの犬はたくさん食べないんです。」と言い訳する人もいます。「それは虐待に近い生活をしてきた結果です。」と優しく諭します。

食事制限された母親から生まれる子犬は産まれる前から発育不足で生まれるでしょう。子犬は発育不足で生まれてくる上に食事制限させられるんです。“丈夫な子に育つわけがありません。かと言って、妊娠中の母犬の食事量を正しいものに戻せばどうなるでしょうか。母体の中で胎児はすくすく大きく育ち難産になる可能性すらあります。母犬は小さくても元は大きな体を食事制限により小さくしているだけなのでお腹で育つ子犬は普通の大きさで育とうとします。結果、妊娠中でも食事制限しないと子が大きく育ち自然分娩もできない。そのような危険を冒してまで出産させたいですか?” なので交配をお断りすることもあります。

適正な餌の量で小さく育つのが豆柴です。 食事制限をすれば柴犬でも豆柴の大きさで成長を止める事さえできます。食事制限をされてもなお大きな豆柴とモリモリ食べている当犬舎の豆柴。比べてみてください。どっちが本物の豆柴でしょうか。うちの豆柴を仮に食事制限すればもっと小さく育つという事でもあります。けれどもそれは豆柴ではなく成長発育不足、未成熟の柴です。 ペットショップでも「大きくしたくなければ少しの食事制限は必要です。」なんていう業者もいます。このページを見に来た方はちゃんとした豆柴を手に入れたいとしっかりと調べている方が多いと思います。 購入前に「この豆柴はどれぐらいの餌を食べさせていますか?」「成犬の餌の量はどれぐらいですか?」と尋ねてください。上記の表を逸脱した「少ない餌の量で育てろ」という場合は明らかな食事制限であり購入をすべきではありません。

当犬舎に見学に来たお客様によく次のように言われます。 「豆柴を探すため他犬舎やペットショップを回ったが、同じような月齢でも健康であるのが一目でわかる!」「毛艶もいいし、元気だし何より丸々としていて骨格が太い!」「他の犬舎の子犬はじっとしていて元気もなく、毛に艶がなく華奢な感じでの印象を受けました。餌が少ないから元気も出ないのかな?」私自身は他犬舎を回ることはないのですが、ご来舎されるお客様が言うのですから感じるものがあるのでしょうね。食事制限しなくても健康で小さな豆柴をお求めの方はきちんと調べてくださいね。

もし他犬舎の子犬を飼っていて、餌の量に疑問を持って調べている方は当犬舎の食事目安を与えれば当然大きく育つ可能性がありますが、健康に育てるためと考えてください。他所で豆柴を買ったが宝山荘の食事量で柴のように大きく育ったと言われても責任は持てません。 またここを見たブリーダーも食事制限に関して再考していただければと思います。1日の食事40gで育つんだというバカな方向にはいかないでくださいね。